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2021年11月25日

ロボット自動化が進まない小売業界の事情

小売業においてロボット自動化が進まないのは、主に次のような原因です。

一人の担当業務が多岐にわたる
多品目小ロット販売
形状や性質が様々で扱いづらい
それぞれについて、もう少し詳しく見ていきましょう。

小売業は一人の担当業務が多くて自動化できない
小売業では業務が多く、しかも一人の従業員がそれらをこなさなければならないという場合が少なくありません。ロボットが最も得意とするのは単純作業の反復動作です。しかし、小売業では反復動作が少ないので、自動化には不向きと言えます。

したがって、多くの業務を1台のロボットで行うことを考えると、開発に費用と時間が掛かるでしょう。つまり、事業規模によっては費用対効果が優れていないということになります。

小売業は多品目小ロットでの販売が主
小売業の販売形態は多品目小ロットの場合が多いという特徴があります。製造業ではロボットによる自動化が導入されていますが、小売業と比較すると同じロットでの生産数は多いでしょう。したがって、製造業とは異なり、多品目小ロットという形態が多い小売業にはロボットの導入が向いていません。

小売業の商品は形状や性質が様々で扱いづらい
前述した項目とも関係しますが、小売業の商品は形状や性質が様々です。中でも顕著なのが食品でしょう。したがって、食料品スーパーの場合には形状や性質が一つ一つ異なり、さらに種類も豊富なのでロボットを導入することは難しい状況です。

ロボット自動化による効果は大きいと言えますが、食料品スーパーなどの小売店ではその効果が十分発揮できないことになります。今後、ロボットの技術革新が進むことで、食料品などにも対応できる可能性はあるでしょう。ただし、現状では少し難しく、ロボットを導入して十分な効果が得られるとは考えられません。

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2021年11月19日

3Dプリンタって何?どんなことができるの?

新しい機械として注目を集めている3Dプリンタ。展示会などでも盛んにデモンストレーションが行われています。今回はそんな3Dプリンタについて紹介します。

3Dプリンタとは

3Dプリンタとは、3D、つまり立体の形状をプリントする機械です。パソコン上で3D CADなどのソフトを用いて作成したバーチャルな立体形状を、現実にプリントアウトできる機械といわれています。

近年では、工作機械でもバーチャルな3Dデータを読み込み、自動で加工を行う機種も出てきましたが、一般的な工作機械の場合、人が図面を読みながら手作業で加工プログラムを入力しなければいけません。場合によっては途中で機械を変えたり、工具を変えたりする作業や指示が必要になります。しかし3Dプリンタの場合、そのような手間は必要ありません。バーチャルな3Dの形状から、ソフトを介してそのまま造形が行えるのです。

3Dプリンタの原理

通常のプリンタで紙などに印刷を行う場合、プリンタはデジタルで指示された座標に、決められた量のインクを吐出します。この原理は3Dプリンタでも同様です。3Dプリンタでは、まずバーチャルな3D形状をZ軸(高さ)方向で何層にもスライスします。そして1層ごとに、指示された座標に材料を吐出したり、光を照射したりしながら形状を作り、それを上に積み重ねながら3D形状を作っていくのです。そのため3Dプリンタで造形することを「積層」とよぶ場合もあります。

3Dプリンタの種類

3Dプリンタには色々な種類がありますが、出力できる材料は主に樹脂と金属です。工業用としてはあまり使われていませんが、石膏などを扱う機種もあります。

造形の方法は、材料によって異なります。
樹脂材料は、樹脂の種類によって、溶かした樹脂を吐出しながら積層したり、樹脂溶液を光やレーザーで硬化させたり、粉末をレーザーで焼結させたりします。特に溶かした樹脂を吐出するタイプは、小型で安価な機種も多く販売されています。そのため、ちょっとした工作室に置かれていたり、家庭で趣味に使われていたりするケースもあります。その分、多くの人が3Dプリンタというと、このタイプを想像するようです。しかし、実際の製造業の現場では、樹脂溶液や粉末を光やレーザーで硬化、焼結させるタイプも、材料を溶かして積層するタイプ以上に広く使用されています。また、機種にもよりますが、レーザーや光で造形する3Dプリンタのほうが、材料を溶かして造形するものよりも高い精度の造形が可能です。

金属材料の場合、材料の粉末をレーザーで焼結させて造形する機種がほとんどです。溶かした金属を吐出して積層する機種も存在していますが、現在は用途が限られています。金属の融点は樹脂より高いため、材料を溶かすのに大きな熱を必要とすることや、溶けた金属の粘度は溶けた樹脂の粘度よりも低く、積層している間にも流れてしまいやすいなどの欠点があるからです。そのため、金属材料を扱う3Dプリンタは、粉末をレーザーで焼結させるものが主流になっています。

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2021年11月12日

今改めて考えたい「ロボット工学三原則」

人の姿を模し、人と同じように歩いたり話したりするロボットが人間と共存する世界は、長い間マンガやSF小説の世界の中だけで実現可能な夢物語のように思われてきました。

しかし、近年になってPepperやロボホンをはじめとした高機能なロボットが続々と姿を現し始め、いよいよ「人間とロボットが手を携えて生きてゆく時代」が訪れようとしています。

かつては想像の産物でしかなかった「ロボット」が日に日に現実味を持ち、我々にとって極めて身近な存在となりつつある今、改めて「ロボット工学三原則」について考えてみましょう。

ロボットが従うべき三つの原則
ロボット工学三原則とは、ロボットが必ず従うべきとされる三つの原則で、もともとは米国の作家アイザック・アシモフの作品内に登場する「2058年のロボット工学ハンドブック」の中で定義されていたものですが、現在では小説の世界の枠を超えて、現実社会のロボット工学にも少なからぬ影響を与えたと言われています。

意思を持つロボットと人間がこの社会で安全かつ平和に共存していくためには、

ロボットが人間に対して安全であること
(人間からの)命令に服従すること
自分自身を防衛すること
という三つの原則に従うように設計されている必要がありますが、この三つの原則をまとめたものが「ロボット工学の三原則」です。

ロボット工学三原則は原則として、自ら思考し、自己の判断で動く自律型のロボットに対して適用されるものと考えられています。
逆にいうと、人間が搭乗して操作するモビルスーツタイプのロボットには、この原則は適用されません。

これが「ロボット工学三原則」だ
ロボット工学三原則は、次の三つから構成されています。

<第一条>
ロボットは人間に危害を加えてはならない。また、その危険を看過することによって、人間に危害を及ぼしてはならない。
<第二条>
ロボットは人間にあたえられた命令に服従しなければならない。ただし、あたえられた命令が、第一条に反する場合は、この限りでない。
<第三条>
ロボットは、前掲第一条および第二条に反するおそれのないかぎり、自己をまもらなければならない。

アシモフは、「ロボットシリーズ」と呼ばれる、ロボットを扱う一連のSF小説を発表していますが、「ロボット工学の三原則」はこれらの作品を貫く、非常に重要な主題として扱われています。

アシモフの作品内において、ロボット工学三原則に従わないロボットは「存在してはならない」というのが大前提となっています。

しかし、何らかの事情で三原則のうちの一部が「弱められた」ロボットが作られ、その結果、ロボットとしては考えられない行動を取ったりするのです。
そうした矛盾が、小説としての「面白み」となっているわけです。

ロボット三原則とフレーム問題
ロボット三原則は人とロボットの安全な共存生活のためにはなくてはならないものですが、一方で、実際にこの三原則に従うロボットを開発しようとすると、いわゆる「フレーム問題」を引き起こすと言われています。

フレーム問題とはもともと人工知能の領域において指摘されている問題です。

我々人間には現実社会に存在する取り巻く無数の要素の中から、「今、この瞬間の行動に関係のある事柄」だけを選び、その他の要素を意図的に無視する(つまり、必要なことだけを枠=フレームで囲んで、その範囲内で判断する)ということを、あたりまえに行っています。

しかし、人工知能(以下、AI)やロボットにこのような力を持たせるのは、非常に難しいのです。

このため、有限の処理能力しか持たないAIやロボットは、現実世界の無限の選択肢を人間のように「うまくさばく」ことができません。
つまり、ロボット工学の三原則を守るためにあらゆる可能性を検討しようとすると、実在するコンピュータでは計算能力が追いつかず、コンピュータでいう「フリーズ」のような状況に陥ってしまうのです。

アシモフの小説の中にも、ロボット工学の三原則に矛盾する困難な問いを投げかけられた結果、コイルが焼き切れて壊れてしまうロボットの話が登場します。

フレーム問題は解決するか!?
このように、これまではロボット工学三原則に沿ったロボットを開発するのは困難なことだと考えられてきましたが、深層学習(ディープ・ラーニング)の登場により、AIに自ら「概念」を獲得させる素地が整ったことにより、今後、フレーム問題を解決できる可能性があるという意見も出てきています。

コンピュータの性能向上、AI技術の進歩、データ分析技術の向上、そしてあらゆるモノがインターネットに繋がるIoT技術の登場により、ロボットは今後、これまで考えられてきた限界を大きく超えて、新たな次元へと進化していくのかもしれません。

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2021年11月08日

安価な3Dプリンターとハイエンドな産業用3Dプリンターの違い

安価な3Dプリンターの特徴
数万円から数十万円程度の価格帯の3Dプリンターの特徴として、下記が挙げられます。

特許切れになったFDM方式が多い
安価な3DプリンターにはFDM方式の機種が多いです。

FDM方式は米国Stratasys社が開発したものですが、2009年に基本特許期限が切れました。
そのタイミングで様々な後発メーカーが業界に参入したことで、民生用・個人用の安価な3Dプリンターが広まったという歴史があります。

安価なものは個人が趣味で楽しむことを前提に作られている
今や、たくさんのユーザーが趣味で3Dプリンターによるものづくりを楽しんでいます。

フィギュアの3Dモデリングから造形まで一人でこなしてしまう個人ユーザーも珍しくなくなってきました。さらに、無料で3Dモデルデータを提供するプラットフォームも広まりつつあります。

安価な個人向け3Dプリンターと産業用3Dプリンターの比較
安価な個人向け3Dプリンター、産業用3Dプリンター。
具体的にどのように違うのでしょうか?
比較しやすいように、安価なFDM方式の機種と、業務で一般的に用いられているミドルクラスの産業用FDM機種を比較するイメージでまとめました。

精度
まずは「造形精度」が違います。
一口に造形精度と言っても、軸が2つあります。
入力した3D CADデータ通りに造形されるという意味での「寸法精度」と、表面の仕上がりという意味での「表面精度」です。

安価な3Dプリンターの精度
造形によく用いられる「ABS樹脂」は、温度管理がうまくできなければ、歪みや反りが出やすい性質があります。

産業用3Dプリンターの精度
3Dプリンターの精度を実現するために、2つの技術が必要です。

技術1.正確にモデルを造形する技術
正確にモデルを造形するために、産業用3Dプリンターでは本体構造やヘッドを正確に動かす機構やプログラムを採用しており、これにより高精度な造形をすることが可能です。

技術2.造形したモデルの変形を抑える技術
造形したモデルの変形を抑えるためには熱収縮や光硬化のコントロールが必要です。
ストラタシスのFDM方式の3Dプリンターには、ヒートチャンバー(オーブン機構)が採用されており、これにより造形エリア内温度を安定制御し、熱収縮を抑制することが可能です。
それによりABS樹脂などの熱収縮しやすい材料を用いたとしても歪みの発生を抑えることが可能です。

ストラタシスのPolyJet方式の3Dプリンターは多様な材料を組み合わせて使える機種も多いですが、材料が増えることで変形に対する抑制に高い技術を要します。

ストラタシスはその技術が高度なため、一般的な3Dプリンターよりも豊富な材料を変形を抑えて造形することができるのです。

安定性
3Dプリンターの安定性とは「トラブルの頻度」と言い換えることができます。

2Dプリンターでも印刷トラブルは頻繁に起こります。
材料、機械機構、サポート材、ソフトウェアといった要素が複雑に絡み合う3Dプリンターでは尚更です。

安価な3Dプリンターの安定性
安価な3Dプリンターは、造形の途中で崩れたまま稼働を続けてしまうといったトラブルもよく報告されます。

例えば「翌日の朝のプレゼンのためのモデルを退勤前に造形を開始する」というシーンで、安定性に不安のある3Dプリンターを用いることは非常にリスキーです。

産業用3Dプリンターの安定性
メーカーや機種にもよりますが、例えば安定性に定評があるStratasys社の産業用3Dプリンターの場合、造形の失敗は滅多に起きません。
そのため、ユーザー様からは「ギリギリまで設計をブラッシュアップし、それをサンプルに反映させることができる」という声を頂きます。

速度
ここで言う速度とは「造形スピード」を指します。
造形を始めてから終わるまでどれだけ時間が必要かという点です。

3Dプリンターは、サイズや精度に依りますが、造形に数時間程度掛かります。
このリードタイムの長短は、製品開発や製造時に大きな差をもたらします。

安価な3Dプリンターの速度
3Dプリンターは基本的に印刷ヘッド、ノズルといった何らかの可動部があります。

造形速度を上げるには、高速かつ正確に動く機械機構が必要です。しかし安価な3Dプリンターでは限度があります。

産業用3Dプリンターの速度
製品開発やサンプルの作成時のリードタイムを短縮できれば、より高頻度に3Dプリンターを活用できることになります。
このため、産業用3Dプリンターでは高精度と高速性の両立を意識して製品開発がされています。

また、速さを最大限に優先したいシーンもあると思います。
例えば何度も出し直ししたり、複数パターンで比較したりするシーン等です。

そこで産業用の3Dプリンターでは、積層ピッチを厚くすることで時間の短縮を可能にする「高速モード」を搭載している機種もあります。
ソフトウェア
安価な3Dプリンターのソフトウェア
安価な3Dプリンターではソフトウェアが日本語に翻訳(ローカライズ)されていないものもあります。
グローバル展開しているメーカーの産業用3Dプリンターでは翻訳して提供されていることが一般的です。

産業用3Dプリンターのソフトウェア
3Dプリンターは歴史的に標準フォーマットとしてSTLフォーマットが使われています。
3D CADデータをSTLフォーマットに変換して使いますが、エラーが出ることもあります。

産業用3Dプリンターの上位機種では主要な3D CADのネイティブデータ形式にも対応しており、STLへの変換不要で使えるものや、エラー補正を自動で行ってくれるものもあります。

使える材料の種類
安価な3Dプリンターで使える材料
安価な3Dプリンターでは、使える材料の種類は多くありません。
熱収縮を起こしづらく造形中に歪みや反りが比較的起こりにくいPLAをメインに使用するものが多いですが、造形後のモデルは熱に弱かったり変形しやすい傾向にあります。

また、高機能の材料は使えないというものがほとんどです。
産業用3Dプリンターで使える材料
産業用3Dプリンターは、高品質な専用材料が提供されています。

また、いくつもの材料を使える上位機種では多様な物性の材料に対応し、ABS、カーボン入りナイロン、生体適合性樹脂、耐候性樹脂、ポリカーボネイト、ULTEM、アクリルベースの硬質材料や透明材料、軟質材料さらにはPPライク材料、フルカラー材料等、幅広いラインナップがあります。

サポート材の取りやすさ
安価な3Dプリンターのサポート材
安価な3Dプリンターでは、そもそもサポート材と造形材料が同じ材料を用いているためきれいに取り除けないものもあります。また、形状によってはそもそもサポート除去ができない場合もあります。

サポート材の除去方法は、手で取る、ニッパーを使う、こびりついたサポート材を研磨し除去する等の手間が掛かります。

産業用3Dプリンターのサポート材
産業用3Dプリンターでは、除去しやすい専用のサポート材を使用することが多いです。
中には専用の薬液や水で洗い流せるものもあります。

造形サイズ
安価な3Dプリンターの造形サイズ
安価な3Dプリンターは、基本的にデスクトップタイプ、つまり個人が机の上で使うシーンを想定しているため、筐体が小さいことが多いです。よって、造形サイズも小さくなります。

産業用3Dプリンターの造形サイズ
産業用3Dプリンターは、デスクトップタイプのものからオフィスに置ける中型機、工場で用いる大型機等、造形サイズも広いラインナップがあります。

その他
他にも様々な違いがあります。例えば、産業用プリンターには、ヘッドの交換が簡単にできるように設計されている製品があるなど、メンテナンス性も考慮した製品が多く存在します。

他方、安価な3Dプリンターには産業用で使えるレベルの保守サービスが提供されていない(オンサイト対応がない、技術者派遣ができない、修理に時間が掛かる等)ケースもあります。

メンテナンス性、保守性を考慮しても産業用プリンターはアフターサービスが充実していると言えます。

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2021年11月02日

ブラシ付きDCモータとブラシレスDCモータの違いを解説

ブラシ付きDCモータとブラシレスDCモータの最大の違いはブラシの有無ですが、そのほかにも違いがあります。この記事ではブラシ付きDCモータとブラシレスDCモータについて、仕組みや制御にどのような違いがあるのかを解説します。

ブラシ付きDCモータとブラシレスDCモータで、各部を構成するものの違い
モータには固定子と回転子があり、コイルに電流を流す際に得られる電磁力で回転子が回転します。これはブラシ付きDCモータ、ブラシレスDCモータいずれのモータにも同じ仕組みです

ただし、何が回転子、固定子になるのかはブラシ付きDCモータとブラシレスDCモータでは異なります。また、モータを回転させる基本構造としてブラシ付きDCモータはブラシと整流子が必要ですが、ブラシレスDCモータは駆動回路が必要です。

ブラシ付きDCモータはコイルが巻かれた積層鉄心が回転子です。回転子が磁界内で回転すると、回転子に付いている整流子も回転し、整流子が接するブラシが替わります。整流子が接するブラシが入れ替わるたびにコイルを流れる電流の向きが切り替わることで、回転子が回り続けてモータが駆動します。ブラシ付きDCモータの回転速度やトルクを制御したい場合には、電圧を調整します。

一方、ブラシレスDCモータは、永久磁石が回転子を構成し、永久磁石が取りつけられた回転子アセンブリ全体が回転します。また、ブラシ付きDCモータではブラシと整流子が実際に接触しますが、ブラシレスDCモータの場合には接点がありません。そこでセンサから取得する磁極位置の情報で電流を流すコイルを切り替えています。

ブラシ付きDCモータとブラシレスDCモータは基本構造が違う
先にご紹介した制御方法の違いについてもう少し詳しくご紹介します。

ブラシ付きDCモータの制御方法
ブラシ付きDCモータでは、回転をブラシと整流子で制御します。固定子に界磁があり、回転子のコイルに電流が流れます。ブラシと整流子が接触するとブラシから整流子を経てコイルに電流が流れ、フレミングの左手の法則の向きに従い電磁力が発生して回転子が動きます。ただし回転が90度に近づくと電磁力の方向が中心を向くため、回転が止まってしまいます。

そこで、回転位置が90度になる直前でいったん電流を止め、慣性モーメントでさらに90度回転させたあと別の向きの電流を流します。これにより90度から反対側の270度付近までの回転を維持します。このように回転に伴い回転子が180度回るごとに、コイルを流れる電流の方向を交互に切り替えて回転を維持しています。

そしてコイルの形状や巻数、界磁の磁束密度を変えずにトルクや回転数を制御するには、コイルに流れる電流を調節します。電流が大きければトルクが大きくなり回転数がより早くなるのです。

ブラシレスDCモータの制御方法
ブラシレスDCモータの場合は、ブラシ付きDCモータとは逆に固定子側にコイルを巻いた鉄心などを配置して制御を行います。

例えばアウターロータ型の3相ブラシレスDCモータの場合、3個の固定子コイルに6個のスイッチから構成されます。各々のスイッチに電流を流すとコイルにN極とS極が発生し回転子が動きます。電流を制御して固定子側の磁極が次々に遷移すると、磁気の吸引力と反発力を使い回転子が高速回転します。

ブラシレスDCモータの制御回路には「モータの回転数を検出する磁極センサ」「回転数の指令と現時点の回転状況を比較・判断する回路」「駆動すべき電圧を計算する回路」「実際に電圧を印加させる駆動回路」などが含まれています。

耐久性やノイズへのリスクが違う
ブラシ付きDCモータにあるブラシと整流子は、直接接触することから使用するにつれ徐々に摩擦していきます。さらに電気的ノイズ、火花放電の発生、騒音のリスクがあり接点は高回転に対応しづらいです。初期コストを抑えたい場合に、ブラシ付きDCモータは役立ちますが、定期的に点検をしたり部品交換をしたりというメンテナンスが必要なため、将来的なコストが高まる可能性があります。

また、ブラシレスDCモータはブラシがないため、ブラシの摩耗やブラシの接触が原因のノイズが起きません。ブラシ付きDCモータに比べて、正弦波駆動と呼ばれる静かで低振動、低ノイズな回転方法であることから制御しやすい特徴があります。そのため、長寿命で高効率なモータが求められる場合には、ブラシレスDCモータが採用される傾向があります。

ロータ位置検出の要否が異なる
ブラシ付きDCモータは、電流の切り替えができれば、基本的に回転子がどの位置にあるかを検出する必要はありません。

一方、ブラシレスDCモータの場合は、回転子の位置ごとに回転子側の電極を制御するため、回転子の位置を検出することは必須です。位置を検出することで、より回転数やトルクを安定させるメリットがあります。

まとめ
ブラシ付きDCモータにはブラシと整流子があり、ブラシレスDCモータではそれとは異なり制御回路があります。また固定子と回転子では、「コイルが巻かれた積層鉄心」「永久磁石」の組み合わせもブラシ付きDCモータとブラシレスDCモータとでは逆になっています。それぞれの違いを踏まえて目的にあったモータを選びましょう。

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